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執筆者の写真Kana Grace

インタビュー #4 Nova | スペシャリストメンターの目線

更新日:2023年3月23日

今週は、長年スペシャリストメンターとしてAutistic(自閉症の)大学生を密に支えてきたNovaからお話を聞きます。もしイギリスにいる方なら、スペシャリストメンターについてよく知っているかもしれません。もしイギリスに住んでいないのなら、あまり馴染みがないかもしれませんね。イギリスの大学はしばしば、non-medical help(医療ではないサポート)の機関とパートナーシップがあり、”障害”やメンタルヘルスの問題のためにサポートが必要な生徒にメンタリングサポートを与えています。Novaは”メンタルヘルスメンター”、”自閉症メンター(ASC(Autism Spectrum Condition) Mentor)”、”学習違いのチューター

(SpLD (Specific Learning Difference)study skills tutor)”として働いてきました。イギリスではそれぞれの役割につくのに必要な資格や経験が決められています。*Grace Center for Autismでは、自閉症専門メンタリングと呼び、Novaや他の”自閉症メンター”がイギリスで行っているのと同様のサポートを行なっています*イギリスではスペシャリストメンターはサポートを受ける生徒から多大に感謝されている人たちです。それでは、Novaとのお話に移りましょう。。。*イタリックはNovaの言葉を示します*

あなたと自閉症のつながりは何ですか?

高等教育において、メンターと学習チューターとして自閉症の生徒と、10年以上の間、関わってきました。様々な大学、様々な分野、大学準備レベル(foundation degree)から博士課程まで様々なレベルで学ぶ生徒を支えてきました。多くの場合、彼らのコースの始まりから終わりまでを支えています。


スペシャリストメンターがどんな仕事か教えてくれますか?

私たちは生徒たちが大学での経験をを最大化し、各々の学習の目標を果たすために、一対一で生徒たちをサポートします。学習や大学生活に関する困難を乗り越えるのを助け、それとともに、彼らの強みを見つけ、スキルや自立を高めるのを助けます。各々の生徒と日は異なるのですが、私の仕事は個人的、学習的なサポートの両方にあるので、締め切り日をもとに時間の管理をしたり、レポートのためのアイディア構想をしたり、社会的な場面や馴染みのない場面を切り抜くときに手助けしたりします。メンタリングは生徒が不安や悩みをシェアする場、そして、彼らが自らの健康とウェルビーイングを保つ方法を確立するのをサポートする場を与えます。


あなたの仕事のどんなところが好きですか?

ひとつをあげるのは難しいですね!ウェルカムウィーク(入学式のような大学へのイントロダクションの週)から卒業まででも、たった少しの期間でも、生徒たちをサポートして彼らの大学生活を共にすることが本当に好きです。私は、高等教育は変化をもたらすような豊富な経験であると思っていて、生徒たちがその期間を最大化し自分の成長や前進を見ることができるようにサポートができることをとても嬉しく思っています。生徒たちが学習の目標を結果を達成することを観れるのはとても嬉しいことですが、同時に、生徒たちがどれだけ成長したのかに気づいたり、以前に自信がなかったことに自信を持てるようになったりするのを見るのも、とてもやりがいを感じます。


ブラックホールから日本のロック音楽まで、生徒たちの興味のあること(学問的でもそうでなくても)について聞くこともとても好きです。とても私の知識を広げてくれます!


自閉症専門メンターとしてautistic(自閉症の)生徒をサポートを続けたいと思うのはどうしてでしょうか?

私はサポートをする生徒たちからとても多くのことを学び、この仕事を通して、個人的にとても成長したと思っています。この分野で働くまでは、私の自閉症に関する知識は限られいました。Autistic people(自閉症者)がどんなふうに考えるか、感じるか、私と異なる見方で世界と関わっているかが、よく理解できていませんでした。Autistic(自閉症の)生徒をサポートする月日を通して、私の理解はとても成長しましたが、今でも毎日学んでいます。


どんな生徒も高等教育に十分に受けれて、各々の学習の可能性を達成する機会があるべきであり、メンタリングサポートはこれらを達するのに役に立つと強く思っています。メンタルヘルスや学習障害などの、大学での経験をより難しくする他の”障害”をしばしば持っているautistic(自閉症の)生徒にとっては、特にこのメンタリングは大切だと思います。


Autistic(自閉症の)生徒の強みは何だと思いますか?また彼らがしばしば直面する困難とは何ですか?

私はニューロダイバーシティ(自閉症やその他のいわゆる”発達障害”を含む、感じ方や考え方の多様性)はスーパーパワーだと思っています!私がサポートするautistic(自閉症の)生徒を一まとめに考えることはしたくないですが、彼らの認知的、学習的強みを見てきました。考え、理解し、問題を解決し、他の人にはわからないようなモノとモノとのつながりを見出したりする能力であったり、集中力、深いトピックの興味や詳細な知識などです。生徒達はまた、思慮さ、素直さ、信頼性、他人に対する優しい気持ちや共感など、個人的な強みや属性も持っています。


困難は多くよくあることだと思います。自閉症者として主にneurotypical (自閉症や他の”発達障害”のない)世界で生きる、ましてや生き生きとすることがどんなに難しいのか、いまだに基本的な理解が欠けているんです。私は、Autistic(自閉症の)生徒たちが、どのように見えない難しさと向き合わなければならないのか、常に学んでいます。例えば、教室が暑すぎたりうるさすぎたりするような感覚的問題、社会的な場で”正しいこと”を言ったか行ったかに関する不安、また他人とはちがうと感じるなどです。そのような日常の難しさは、neurotypical である私が同じようには直面しない問題だと感じています。このような状況が変わり、皆が自閉症者の声と経験をもっと聞くようになるといいと思っています。


記事の執筆 by Kana


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